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浜岡原発周辺の地質を学ぶ 2017/11/03

「東西から力がかかる褶曲構造では南北方向の断層が」

11月3日、原発なくす会静岡が参加する「浜岡原発の再稼働を許さない静岡県ネットワーク」の主催で、「浜岡原発周辺の地質を学ぶ」と題して地質調査が実施されました。これは浜岡原発の敷地内原子炉建屋直下に断層があるのではないかと指摘される中、浜岡原発周辺はいかに危ないか、自分の目で確かめるため50名以上の人が県下各地から参加しました。講師は地元の地質学者、塩坂先生にお願いしました。

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塩坂先生の説明に熱心に耳を傾ける参加者

◎南北の断層くっきりの御前崎海岸

県下各地から集合した参加者は御前崎海岸へ。大潮の御前崎海岸は、水が引いて海岸の断層がくっきり現れます。プレートによって圧力を受け、砂岩と泥岩の層の角度で波打った地層、褶曲構造が見て取れます。波打つ山の部分と谷の部分に断層ができやすいとされています。この海岸においては南北方向の断層が主流。この褶曲構造は、原発敷地内までも続き、この地域は南北方向の断層が多いことが実感できました。

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南北方向の断層が幾筋も通る御前崎海岸

褶曲構造
規制委員会に提出した褶曲軸についての中電資料

◎有名な活断層、白羽断層

続いて参加者は、御前崎中学の裏手に移動しました。ここは古くから活断層として名が通っている白羽断層です。この地は東海地震のたびに隆起を繰り返し、それは中学裏手の茶畑には海の砂利があることで確認できます。

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茶畑には海の石が

それと同時に茶畑と中学の間には6メートルの差があり、かつてこの地が断層運動によって食い違いが生じた断層面であることがよくわかる場所です。この断層は褶曲構造における地頭方背斜に並行して走っているものです。中電はリニアメントと表示して、活断層と資料には載せていません。

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側道と校庭の間は6メートルの差が

◎研修センターで講義

御前崎市研修センターで昼食の後、塩坂先生の講義と質疑、みんな熱心に耳を傾けていました。講演は、浜岡周辺の地質を解説し、これまで見てきた御前崎海岸や白羽断層を例に、浜岡周辺でも南北の断層があり得ることを解説しました。「これから見に行く原子炉建屋から北北西に600メートルの断層露頭(断層が直接地表に現れたているところ)は、褶曲構造によって生じたものが考えられ、それが南南東の建屋にまで続く可能性がある。しかし中電は規制委員会に提出した資料では、原子炉建屋に走る断層を審査に値しない『小断層』と記述している」と説明しました。またその断層について規制委員会に調査を申し入れた経過を話しました。

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パワーポイントで講演をする塩坂先生

小断層
中電資料では「小断層」という記述が

◎断層の露頭にびっくり

原発原子炉建屋から600メートルに逆断層の露頭、断層が地上に現れているところ。この主断層にはシュードタキライトがはっきり。これは断層が動いた摩擦で岩石が溶けた結晶が固まっています。またクロスラミナという海底に並行に堆積した層が主断層の動きに引っ張られて、跳ね上がっています。これらは断層が動いた動かぬ証拠(いつ動いたかはさらに調査が必要)。これが原子炉建屋まで続く可能性があり、みんなびっくり。

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断層露頭の説明をする塩坂先生

露頭
塩坂先生の説明図

◎A17の北端

次は、中電が審査の中で活断層と認めたA17の北端に。A17は当初14.1キロとされていました。この地点は、京丸砂層の砂の上に御嶽山の火山灰と考えられるものが積もっています。中電はここを規制委員会に見せて、これより以北では上層地層が確認できるとしてA17の長さを15.6キロとしました。しかし精査すればもっと伸びるのではないでしょうか。そうすれば基準地震動が違ってきます。

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京丸砂層の上に火山灰が

A17周辺図
A17グループ評価
当初規制委員会に提出され、「震源として考慮する活断層」とされたA17断層

50数名の方が目を輝かせて受講、規制委員会で審査をさせるために県下各地で南北方向の断層の存在を宣伝する必要があります。塩坂先生から「浜岡原発周辺地質構造検定検定認定証」をもらったので、これを話題にしていきましょう。規制委員会がこれを取り上げるかどうかは世論次第。中電の断層隠しにストップ。

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塩坂先生発行の「浜岡原発周辺地質構造検定認定証」

浜岡原発再稼働問題で県と交渉 2017/10/24

なくす会「実効ある避難計画を同意の要件に」

大運動実行委員会では、例年の対県交渉が24日に静岡県庁において実施されました。静岡県評、原発なくす会静岡はこれに参加し、浜岡原発の再稼働、避難計画などで県を質しました。なくす会からは「規制委員会の審査がたとえ『合格』したとしても同意しないでほしい」「知事が4年間は同意しないということを説明してほしい」という要請について、県は「規制委員会の審査については基準地震動や津波対策などが残っており、使用済み核燃料などの課題も残っている。再稼働できる状況にない」と答えました。再稼働と活断層問題で次のようなやり取りがありました。

対県交渉

なくす会「活断層について審査が進んでいる。前回の審査でも中電は原発周辺活断層について29を特定し、うち3つを敷地に影響を及ぼすものとして地震動を算定している。断層については原発周辺と敷地内と分けて審査しているということでいいか?」
県「そう認識している」
なくす会「地元の専門家、塩坂氏が指摘した南北方向について、規制委員会の審査はどうなっているのか」
県「これについて動きがあることは承知していない」
なくす会「それでは敷地内の断層の審査は現在H断層系だけか」
県「4号機付近の小断層も対象だと認識している」
なくす会「今後原子炉から約500メートルの逆断層露頭と小断層の関係について県の原子力防災学術会議で調査する権能はないのか?」
県「学術会議は原子力防災にかかる最新の智見を受けて専門家が議論して外に県民に周知するもの。問題があったときに査察するということが想定されていない」

周辺活断層

この後避難計画、要援護者施設、安定ヨウ素剤などの配布などのやり取りが行われた後、最後に実効ある避難計画を知事の同意の要件としてほしいと要請しました。

なくす会「知事の同意は法的に確保されたものではなく閣議決定で定式化されただけのものだ。しかし新潟県の柏崎刈羽原発は規制委員会で事実上の「合格」が出たにもかかわらず、東電との間で3つの検証が行われており、地元の納得が優先されている。静岡でも川勝知事はこれに習って、これまでいろいろ行ってきた使用済み核燃料の処理や低速度層問題など県が検討すべき項目を定式化してほしい。その中で県民の関心は自分の命が救えるのか、実効ある避難計画をその最優先の条件としてほしい」と要請しました。

県は「制度的には再稼働と避難計画は別なこと」と言いながらも「過去に再稼働について知事は県民の意見を聞くと言っている、県民の中で実効ある避難計画は強い要求であると認識すると発言した。みなさんの要請は伝えて行きたい」と述べ交渉を終わりました。

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